膝の痛みは、膝が原因ではなく足裏が原因?

膝に力が入らない、階段をおりようとすると痛い、膝を曲げると痛い、膝がぎしぎしときしんで辛い……そんな時に自分で少しでも痛みを和らげようと、奮闘した経験がある方は少なくないと思います。

膝が痛い時には、ついつい膝周りばかり触りたくなりますよね。

膝のお皿周りを動かしてみたり、膝に近い太ももが原因じゃないかと太ももをマッサージしてみたり、筋力が落ちて膝に負担がかかってるんじゃないかとスクワットをしてみたり、あなたにも覚えがありませんか?

でも、これではなかなか痛みが取れません。

膝の痛みの原因は?

実は、根本的に膝の痛みは「ねじれ」が原因で起きています。

膝は蝶番のような形をした関節なので、縦の動きはスムーズに行えますが、ねじれの動きには弱いです。ねじれるような構造になっていないんですね。ねじれて動きに無理が出るから痛みがでるんです。

つまりそのねじれの原因を取り除いてあげれば、膝の痛みは解消されるということです。

大事なのは「膝のねじれはどこから来ていて、なぜねじれるのか?」を知ることです。それさえ解消すれば、痛みも解消される方向へ向かっていきます。

膝はこのように、まっすぐ曲げていれば問題ありません。

ちょっと極端に表現しますが、膝が痛いという方は膝を曲げる際に足をねじってしまっている人が多いです。

そのねじれによって膝に負担がかかって、痛みにつながってしまっているんですね。

足をねじってしまう原因は?

なぜ自然に歩いているのにねじれてしまうんだろう、と不思議に思いますよね。それは、足の指、特に「親指」がうまく使えていないことが原因です。

歩くときにぐっと踏み込みますよね。 その時に親指の腹の部分を使えていないと、下の図のように土踏まずをつぶすように歩いてしまうんです。その時に足首もねじれてしまいますので、ねじれたまま歩くことになります。

そうすると、ねじれと、体重をかけたことによって突きあがってくる衝撃の2パターンで膝が壊れていくのです。

親指をきちんと使えていたらねじれませんし、まっすぐ踏み込むと土踏まずでしっかり蹴れるので突きあがってくる衝撃を緩衝することもできます。

膝が痛い方の足裏には特徴がある?

うちに来られている膝が痛い方の足裏には、ある特徴があります。

・上から見たときに足の指が外を向いている

・指が浮いている

・親指の付け根の角質が硬くなっている

いかがですか、お心当たりはありますか?
お心当たりのある方、膝の周辺をマッサージしたりする前に、まずは足の土台をきちんと正しい形に戻してあげましょう。
正しい力の方向で歩けるようになれば、ねじれや突きあがってくる衝撃が解消されるので、膝の痛みの根本的な解消につながりますよ。

足の土台を正しい形に戻すには

まずは基本の5つのパターンのストレッチをやりましょう。

【足指ブラブラ】

(右足をストレッチする場合)

①椅子または床に座って、足首や足指の力を抜いた状態にする。

②左手で右足の甲をつかむ。

③右手で親指をつまみ、アーチを描くイメージで足裏方向に引っ張りながら15~20回ほど揺らす。

④人差し指から小指まで同様に行う。

ポイントは、足の甲側に引っ張ると浮き指を悪化させてしまうので、あくまで下の方、床に接地する方に向けて引っ張りながら揺らすことです。

【足指ずらし】

手の甲と同じように、足の甲にも指から伸びる骨があります。

その骨と骨の間をほぐすのが足指ずらしです。

右足をケアする場合

①両手で足の甲を抱えるように持つ

②左手で親指の骨、右手で人差し指の骨をつかむ

③それぞれの骨をずらすように動かす

④4か所の関節についてすべて同じように行う

画像は中指と薬指の間をほぐしています

【足指ブリッジ】

足を正面から見た状態でアーチを作るのが、足指ブリッジです。

①指を離すようにしながら、手でブリッジを作る。

②足先だけでなく土踏まずの方まで少しずつずらしながら、アーチを作る。

【足指つかみ】

①足の甲側から、足指の間に手の指を入れる(指の真ん中くらいまで)

②手をぎゅっと握るようにして、足の指を前方下部に向けて伸ばす

③空いている方の手で土踏まずをマッサージし、アーチの形になるよう促す

【足指スクワット】

足指ブラブラで足の指をほぐし、柔軟に使えるようにしたら、今度は足指スクワットで足の裏全体で踏ん張れるようにします。

①裸足で床に足をつき、足指を強く床に押し付ける(踏ん張る)。=第一段階

 このとき、足の指にしわが入るくらい力を入れてください。

②足の指と指の付け根を床に押し付けた状態で、踵を5センチほど上下に動かす。=第二段階

③足の指の腹を床に押し付けた状態で、指の付け根から浮かし、上下に動かす。=第三段階

足裏の状態によっては、第三段階や第二段階ができない人もいます。

第一段階から第二、第三と順番にやってみてください。各10回ずつを一日に2~3回行えるとベストです。

これで足裏の筋肉が引き締まります。

膝が痛い方は足指スクワットを行う際に、特に親指側に負荷をかけて、足底に力が入るようにしていきましょう。

症状別にプラスアルファのケア

膝が痛い方は以下のケアをプラスしてあげると、より効果的です!

親指を自由に使えるようにするためのケア

①親指をつかみ、下方向へひっぱる。

②図Aで左手でつかんでいる個所から図B でつかんでいる個所まで少しずつずらしながら押してあげる(親指を引っ張りながら5回ほど繰り返す)。

↑図A

↑図B

後脛骨筋のケア

①ふくらはぎの内側の骨沿いの、くるぶしから大体指4本分くらい上のところを、親指で骨沿いに押してあげる。

②骨沿いを押したまま、つま先の上げ下ろしをを10回ほど繰り返す。

足首はまっすぐな状態で行ってください。

膝痛の解消へ向けて

基本の5パターンについては動画でも詳しく解説しているので、よかったらそちらもご覧ください。

➜基本の5パターンの解説 https://youtu.be/6VSzyZ8xktE

ぜひ毎日おこなって、膝の痛みと無縁な生活を手に入れてくださいね。

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